プリンセスクレールとの決戦から、1週間程過ぎ、ふぁきあ、みゅうと、あひるの平和な日々が続いている。決戦以降にあった変化と言えば、学園にるうの姿がないことだ。あひるはるうの心配をしつつも、相変わらずおっちょこちょい。そんなあひるに親しみを込めて話しかけてくるみゅうと。あひるはそんなみゅうとを見て、これからもっと頑張って全部の心のかけらを取り戻そうと決意する。
学園ではふぁきあがみゅうとを窓から突き落としたという話でもちきりだった。本当はみゅうとが自ら男子寮の外へ飛び降りたのに、彼はその経緯を猫先生に聞かれた際に「これはただの事故」とまるでふぁきあをかばうような発言をするのだった。しかも邪悪な笑みを浮かべながら……。これではまるでふぁきあに濡れ衣を着せているようなものだ。その一部始終をみていたあひるは、明らかにみゅうとが普通の状態でないことを確信し、ふぁきあもまた、彼に同様の疑いを抱くのだった。
一夜明けて、ぴけはみゅうとにのぼせていた事などどこ吹く風。そんなあひる達を尻目に学園ではバレエコンクールの話題で持ち切り。足に怪我をしたるうの代わりにコンクール優勝者はみゅうとと踊れるというのだ。盛り上がる学園の女の子達だが、あひるはみゅうとが何かするのではないかと心配気味。そんなあひるは花を愛でる美しい少女ふれいあと出会う。そのふれいあに近づくみゅうと。もしかして生贄として狙っているのではと、あひるは心配する。
学園でのみゅうとの人気は高まる一方。るうとみゅうとのツーショットは学園中の憧れの的だ。だがあひる達はみゅうとの今の状態を良くない事と捉えている。そんなあひるの態度を執事と牛を従えた1人の男子学生が見ていた。その名はふぇみお。彼は自分こそが「学園の王子様」にふさわしいと考えており、女生徒たちがみゅうとに憧れている現状をどうにかして変えたいと思っているのだ。ふぇみおはあひるを口説こうと、あの手この手で接近してきた。
今日はふぁきあが謹慎処分が解けて、学園に戻ってくる日。学園中がふぁきあに不信感を持っている中で学校に戻ってくるふぁきあを心配するあひる。そんなあひるは演劇サークルの人々と知り合う。サークルではバレエの踊れる男子を捜していると知ったあひるは、ふぁきあこそ適任だとサークルのメンバーにふぁきあを紹介することに。乗り気ではないふぁきあだったが、あひるに押し付けられた台本を読んでみると、そこには今朝夢を見た幽霊騎士の物語が綴られていたのだった。
深夜、アヒルの前に突然出現して、謎の言葉を残して去っていったドロッセルマイヤー。あひるはふぁきあにその話をするが、なんとなく気まずい雰囲気になってしまう。悩むあひるはレッスンにも気が入らず、恋煩いだと勝手に盛り上がるぴけとりりえは、ふぁきあ宛のラブレターを作成。学園に出没して恋の橋渡しをしてくれるボトムさんに渡すようにあひるにそのラブレターを押し付ける。戸惑うあひるの前にボトムさんが現れるが、その姿は大きなロバだった!?
騎士としての自分の存在の無力さに悩んでいるふぁきあ。そんなふぁきあは幼い頃母親のように面倒をみてくれた女性・レーツェルと再会する。あひるはそのレーツェルからふぁきあが幼い頃に物語を創作し、それが現実になったことがあるという話を聞く。あひるは、もし現在もふぁきあにそんな力があるならば、みゅうとの物語をハッピーエンドで創作すればみゅうとは救われるのではないかとふぁきあに提案するが拒絶される。
みゅうとの物語を書こうと決意したふぁきあ。あひるはそんなふぁきあを見守ることしかできず、バレエのレッスンも一人取り残されて自分の無力さに悩む。図書室で本を調べるふぁきあは、あおとあと言う生徒からことづかったと、図書委員に一冊の本を渡される。あおとあと言う生徒は、物語に関する何かを知っているようだ。不審に思いあおとあを探すふぁきあだが、その動向を探っている怪しい人影が居た・・・。
ふぁきあを見書いた物語を現実とする力があるふぁきあは、自分の力でみゅうとを救おうと、確実に自分の物語を現実にすることができるように修行に励むことに。そのふぁきあの姿をみつめるあひるは自分にはみゅうとの為に何ができるのかを悩む。一方、あおとあはふぁきあが物語を現実にする力のあるものとして選ばれたことにショックを受ける。るうもまた、自分が何者かわからず、街をさまよっていた。
ドロッセルマイヤーの墓へ吸い込まれていったチュチュ、そのチュチュを助けようとするふぁきあだが、墓地の入り口はビクともしない。チュチュを救い出すには物語の力を借りるしかないと、ふぁきあは物語を書く決心をする。一方チュチュは自分が迷い込んだ世界が物語の外、ドロッセルマイヤーのいる世界だとわかる。チュチュと一緒に迷い込んだうずらは、その中におかしなハンドルのついた歯車を見つけ、回し始める・・・。
ドロッセルマイヤーの世界から戻ったあひる、ふぁきあがみゅうとの物語を書こうとする前向きな姿勢を見て、自分にできること=みゅうとの心のかけらを戻すことに全力を注ぐ。そんなあひるは暗い顔をしたるうが町外れの廃屋に入っていく姿をみつける。窓から中を覗いてみると、そこには鴉と化したみゅうとの姿が。自らの愛がみゅうとの姿を変えてしまった事にいたたまれず飛び出したるうをあひるは追うが・・・。
純粋な愛の力でみゅうとを王子に戻したるう、しかしるうは大鴉の餌食となってしまう。あひるはチュチュとなり、最後の心のかけらであるペンダントを王子に返しそうとするが、どうしてもペンダントが外れず、心を返すことができない。大鴉は最後の心のかけらを夜明けまでに戻せ。もし夜明けまでに姿を現さなければ王子の心臓を裂くと、チュチュに告げる。街では大鴉の復活が原因で人々がカラスの姿になっていく。ペンダントが外れないのは自分が人間の姿やチュチュという存在であることを捨てられないからだ気付く。