人生で大事なことは、何を食べるか、ではなく、
どこで食べるか、である。
オーナーシェフである父の突然の死によってサラリーマンからフランス料理店「ベル・エキプ」のオーナーになった禄郎(筒井道隆)だが、従業員への訓示で絶句したり、カフスボタンを客の髪に引っ掛けたりと、一人前への道はまだまだ遠い様子。店の経営状態も想像以上に悪く、悩みは深い。
ギャルソンの千石武(松本幸四郎)、義兄で前オーナーの範朝(西村雅彦)、そして禄郎の3人による幹部会で、千石が経営改善のための従業員の人員削減を提案した。禄郎は一応反対の姿勢をみせるが、「店が潰れると全員が路頭に迷う」と千石の強い主張にあう。だれに辞めてもらうかを決めるため、従業員一人ひとりの面接をすることになった。
年長者であるプルミエ(食堂支配人)の梶原民夫(小野武彦)から順に始まった面接。バーテンダーの三条政子(鈴木京香)とシェフの磯野しずか(山口智子)以外の人間は、解雇されるのを恐れている。迷いに迷う禄郎。オーナーとしてどんな結論を出すのか・・・。