これは江戸幕府第11代将軍・徳川家斉(成宮寛貴)の壮年期の物語である。 ある晩、降りしきる一面の雪のなか、一人の武士・中野清茂(板尾創路)が智泉院の住職・日啓(田中要次)を訪ね、赤ん坊と大金を託して育てるように頼んだ。 14年後、お美代(沢尻エリカ)は誰もが認める美しい少女に成長していた。お美代は日啓と密会していた清茂のもとを訪れると、自分が10代将軍・家治と側室・お美乃の間にできた子であることを聞く。さらに、家斉を将軍にしようと画策する一派によって、家治とお美乃が死に追いやられたという事実を知らされる。涙を流しながら話を聞いたお美代は両親の無念を晴らすため、大奥に入ることを願い出る。 家斉の側近であった清茂の口添えで大奥入りしたお美代は、大奥総取締・大崎局(浅野ゆう子)の計らいもありすぐに家斉の目に留まる。その後、生まれ持った美貌と清茂に仕込まれた手練手管を使い家斉の寵愛を受けるようになるお美代。 ほどなくしてお美代は姫君を産むものの、若君でなかったことにより「次は男を産まねば」と思いつめるようになる。 大奥での地位を着々と固めていたお美代はある日、智泉院の庭にいた女中・お志摩(渡辺麻友)と言葉を交わす。大奥で巻き起こる争いごとをどこか冷めた目で見ているお志摩に強く興味を引かれたお美代はその後度々密会を重ねるようになり、ついに禁断の恋愛関係に進んでしまい・・・。
Name | Type | Role | |
---|---|---|---|
Taeko Asano | Writer | ||
林徹 | Director |