江戸っ子たちの間に、威勢のいい彫り物が流行りはじめたころのこと、まだ女の彫り物は珍しかった。「金太郎そば」の女主人・お竹(池波志乃)は、片肌脱いで自慢の彫り物を見せながら出前のそばを運び、そば職人・由松(潮 哲也)の打つそばのうまさも相まって評判となっていた。そんな中、醤油酢問屋「横田屋」に盗賊が忍び込み、八十五両が盗まれた。主人の伊太郎(山内としお)は、気づかぬうちにもとどりを切られ、ざんばら頭になってしまった。そこには藁で作った玩具の馬が置かれていた。老盗・藁馬の重兵衛(織本順吉)の仕業だった。ある日、金太郎そばに出向いた平蔵(中村吉右衛門)と酒井祐助(篠田三郎)は、店内に同じ藁馬があることに気づく。店の者に聞くと、お竹が「木更津の旦那」と呼んでいる恩人からもらった物らしい。矢先、のれんの間から店の様子をのぞき込んでいる男がいた。横田屋の番頭・善助(灰地 順)だった。平蔵は、善助を問いただす。
Name | Type | Role | |
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Kei Tasaka | Writer | ||
Masahiro Takase | Director |