飛鷹千寿(反町隆史)は洞察力に長け機転が利く敏腕熱血刑事だったが、ある事件がきっかけで警視庁捜査一課特命捜査情報管理室、通称“オクラ”に追いやられていた。そこは、“お蔵入り”の未解決事件に関する膨大な資料のデータを入力することが主業務の部署で、捜査権こそあるものの警視庁内では「刑事の墓場」とも呼ばれていた。 この部署には千寿のほか、元組織犯罪対策部でヤンキー上がりの結城倫子(白石麻衣)、定年間際の老刑事・鷲沢泰造(宇梶剛士)、ギャンブル狂の室長・幾多学(橋本じゅん)、元公安部の牧原祈里(青木さやか)、サイバー犯罪対策室で活躍していたハッカーの吉岡雷(前田旺志郎)が所属している。そんな情報管理室に、所轄から不破利己(杉野遥亮)が新たに配属されることに。利己は優秀な刑事だという評判だったが、オクラに配属されてしまうほどワケありの様子で、祈里や雷は不思議がっていた。 時を同じくして、情報管理室に1通のメールが届く。メールの発信者は、12年前に起きた女子小学生殺人事件の容疑者として捜査線上に上がっていたものの証拠不十分で逮捕できなかった矢継周作(黒田大輔)だった。容疑者本人からの情報ということで沸きだつオクラ一同。当時事件の捜査に当たっていた千寿は、利己、倫子とともに被害者の遺体が発見された山の雑木林へと向かうが………。
飛鷹千寿(反町隆史)、不破利己(杉野遥亮)が所属する警視庁捜査一課特命捜査情報管理室――通称『オクラ』に、新たなタレコミ情報が舞い込む。2013年に橘東高校で起きた道尾忠司(浦上晟周)という生徒の死亡事件は、自殺ではなくいじめによる殺人だ、という情報だった。 それを聞いた吉岡雷(前田旺志郎)は、自身も橘東高校の出身で、道尾は同級生だったことを明かす。吉岡によれば、道尾は学校に馴染めずいつもひとりでいたため、不良グループの追川孝晃(豊田裕大)や岩淵康太(牧亮祐)らに目を付けられ、執拗ないじめに遭っていたのだという。事件後、吉岡をはじめ他の生徒たちは、学校が実施したアンケート調査で、いじめがあったことを訴えていた。だが教育委員会はいじめを頑なに否定し、進路に悩んだ末の自殺である可能性が高いという結論を出した。千寿は当時、捜査一課課長の加勢英雄(中村俊介)らとともにこの事件の捜査を手がけていたが、何らかの圧力があり、捜査が打ち切られていた。 千寿は、結城倫子(白石麻衣)、吉岡とともにもう一度この事件を洗い直そうとする。手がかりになるものは何もなかったが、利己は当時の資料とタレコミからある暗号を解読し……。
不破利己(杉野遥亮)は、飛鷹千寿(反町隆史)とともに野放しになっている犯罪者を法の下へ引きずり出す決意を固める。その上で、千寿の“正義”が本当に正しいのかどうか、自分自身で見極めようというのだ。 千寿はそんな利己を、犯罪者を引きずり出すための証拠捏造をしているという秘密の隠し部屋へと連れて行き、11年前に発生したアメリカ国務長官を狙った爆破テロ事件「東京シンフォニーホール爆破事件」を次の捜査ターゲットにすると告げる。そして「2013年の東京シンフォニーホール爆破事件の犯人は『プロフェッサー』。秋葉原の電気街を探せ」というタレコミメールを警視庁のサイトに流すのだった。 翌日、タレコミメールを見た牧原祈里(青木さやか)は、「この事件で私の夫が殺された」と『オクラ』メンバーに告げる。かつて公安部に所属していた祈里と夫の圭吾(是近敦之)は、警備部と連携して国防長官の警備に当たっていた。だが、長官の席が急遽変更になるなどバタバタした状況の中、変更された座席の周辺を調べていた圭吾は仕掛けられていた爆弾の犠牲になったのだ。 千寿と利己は、祈里とともに秋葉原の電気街へと向かう。マニアックなパーツを扱う電気店を訪れた千寿たちは、店主の石崎(佐藤タダヤス)にプロフェッサーのことを尋ねた。すると、突然逃げ出す石崎。一方、捜査一課長の加勢英雄(中村俊介)は、千寿らを見張るよう志熊亨(有澤樟太郎)に指示を出しており……。
飛鷹千寿(反町隆史)は捜査一課長・加勢英雄(中村俊介)に呼び出され、かつて捜査中に犯人の仕掛けた爆弾によって殉職した結城真一(平山祐介)の遺体には、銃で撃たれた跡があったことを告げられる。さらに加勢は、千寿が強行犯係にいた当時の未解決事件が最近になって立て続けに解決したことを指摘し、何を隠しているのかと問いただす……。 一方、不破利己(杉野遥亮)は千寿に何も告げずに、2年前に白金で起きたホステス殺人事件の情報提供メールを警視庁に送る。事件当時、墨田署にいた利己はホステスの不知火美佳(樋井明日香)と息子の壮太(石塚陸翔)を守るよう命じられていた。美佳は経済界の大物も訪れる銀座の高級クラブに勤務していたが、脅迫電話やストーカー被害が出たことから、利己は志熊亨(有澤樟太郎)とともに警護に当たった。だがあるとき、利己が何者かに襲われて意識を失っている間に美佳が殺害されてしまう。目を覚ました利己は包丁を持った美佳の元交際相手・新山博一(後藤剛範)が逃走するのを目撃するが、証拠不十分で当時は逮捕することができなかった。 千寿は、勝手なことをするなと利己を非難。すると利己は、有力な情報を掴んだと返し、千寿と共に新山が働くリサイクル工場へと向かう。一方、結城倫子(白石麻衣)たちは、美佳がなんと利己の元カノだと知り……。
飛鷹千寿(反町隆史)は、不破利己(杉野遥亮)に『HIDE&SEEK』のファイルを見せる。未解決事件の真相が記されているこのファイルは、結城倫子(白石麻衣)の父・真一(平山祐介)が殺害されたときに持っていたものだった。「このファイルに記された未解決事件は意図して解決されなかった節がある。その真実を白日の下に晒すのがオレたちの役目だ」と利己に告げる千寿。そして千寿は、11年前に起きた副総理暗殺事件を次の捜査ターゲットとして、オクラ宛てに情報提供メールを送る。 千寿や鷲沢泰造(宇梶剛士)、加勢英雄(中村俊介)らがまだ強行犯係にいたときに起きたこの事件は、当時法改正に積極的だった永倉孝也副総理(尾竹明宏)が都内の料亭で総理と会食をしているときに起きたものだった。会席中、秘書を務める息子の揮一(簑輪裕太)から手渡された持病の薬を服用した副総理が、いきなり苦しみだして絶命したのだ。死因は、シアン化合物による中毒死。容疑をかけられた揮一は否認したものの、世間からのバッシングに耐えられずに事件から1ヵ月後に自殺していた。 加勢から再捜査の許可を得た千寿と利己は、事件現場となった料亭を訪れることに。すると加勢は、自分も捜査に同行すると言い出して……。
飛鷹千寿(反町隆史)や不破利己(杉野遥亮)ら『オクラ』メンバーは、捜査一課長の加勢英雄(中村俊介)が何者かに殺害されたことを知る。 埠頭にある廃墟に立ち寄っていた加勢は、そこに仕掛けられていた爆発物の直撃を受けたという。爆発物は、電子制御式で携帯電話が遠隔起爆装置として使われていた。その手口は、結城倫子(白石麻衣)の父・真一(平山祐介)が殺害された10年前に起きた警察官連続爆破事件に酷似していた。 千寿、利己は同一犯の犯行と推測して『オクラ』総出で捜査を始めるが、案の定手がかりすら掴めずにいた。そのまま定時になり、牧原祈里(青木さやか)、幾多学(橋本じゅん)らは帰り支度をはじめる。一方、倫子は父が殺害された事件について詳しく教えてほしい、と千寿に申し出る。「10年前、何でお父さんは殺されたの?」。倫子からそう問われた千寿は、2014年当時、何があったのかを話し始めるが……。
飛鷹千寿(反町隆史)と不破利己(杉野遥亮)は、結城倫子(白石麻衣)に、未解決事件の犯人が記されたファイルの存在と、それを元に証拠を捏造して事件を解決に導いていたことを打ち明ける。 さらに、ファイル内には8桁のパスワードを入力することで開くデータがあることを知った倫子は、父・真一(平山祐介)からプレゼントされたブレスレットに英数字の刻印があることを思い出す。その英数字を入力すると、『2024.12 首都爆破テロ事件』と表示された。これまでの未解決事件同様に警察内部が絡んでいること、そして爆弾が使用される手口から、10年前の警察官連続殺人事件の実行犯が関与している可能性があり、真犯人の逮捕によって首都爆破テロを止められると推測する。 そんな中、加勢英雄(中村俊介)を殺害した容疑者で、元警察官の門真衛(山中聡)が取り調べ中に服毒死を遂げる。門真は、犯行への関与は認めたものの、爆弾を起爆させた実行犯は別にいることを示唆。さらに、実行犯は起爆の際に現場に行っていること、証拠となる起爆装置の携帯電話は、まだ処分されていないことも明かしていた。事件を手分けして再捜査することになった『オクラ』メンバーだが、千寿は今回の相棒に利己ではなく倫子を指名。一方の利己は鷲沢泰造(宇梶剛士)とバディを組み、10年前に鷲沢が教育係を務めていた久常未来(渋谷謙人)が爆弾により殺害された現場付近へと向かうのだが……。
飛鷹千寿(反町隆史)は、元妻の井伏愁(観月ありさ)が10年前に起きた警察官連続殺人事件の実行犯であることを知る。真相を突き止めた千寿だったが、犯人は結城倫子(白石麻衣)だと愁にあえてウソを伝え、爆弾の起爆装置になっていた携帯電話に倫子の指紋を付けて、証拠を偽造するよう依頼する。 千寿は偽造した携帯電話を『オクラ』の押収品として部署内に隠せば、自責の念にかられた愁が証拠を回収しに来ると予想。わざわざ倫子を犯人に仕立て上げる必要があったのかと指摘する利己(杉野遥亮)に対して、千寿は愁がどのような人間だったのかを確かめたい、と真意を告げる。 その夜、千寿が待つ『オクラ』に愁がやってくる。千寿の取り調べを受けることになった愁は、自身が製造した爆弾で一連の事件を起こしたことを認める。そしてそれは、警視庁公安部内の“存在しない”部署『ハイドアンドシーク』の指示だと告白する。そんな中、別室で取り調べの様子を見守っていた利己は、ある違和感を抱き……。
飛鷹千寿(反町隆史)は、10年前に起きた警察官連続殺人事件の実行犯だった元妻・井伏愁(観月ありさ)の取り調べを行った。だが、その日の取り調べを終えて警視庁を出た直後、愁は何者かに狙撃されてしまう。 同じころ、不破利己(杉野遥亮)は、警視庁近くのビル屋上で、ゴルフクラブのケースと共にライフルを所持していた「オクラ」室長の幾多学(橋本じゅん)を拘束する。幾多は、狙撃に使用されたライフルを発見しただけだと主張。すると利己は、硝煙反応を科捜研で鑑定すると言って、シャツを脱ぐよう幾多に命じる。科捜研の結果を待つあいだ、幾多は倫子(白石麻衣)ら「オクラ」メンバーから厳しく追及を受けるが――。 一方、『オクラ』には、加勢英雄(中村俊介)の後任で捜査一課長となった尾瀬義郎(松角洋平)管理官がやってくる。『オクラ』メンバーのことを高く評価しているという尾瀬は、愁の犯行ではなく真犯人は別にいるという加勢殺害事件への捜査協力を求めるとともに、「オクラ」に捜査本部を設置することを決める。
不破利己(杉野遥亮)は、飛鷹千寿(反町隆史)が加勢英雄(中村俊介)を殺害した真犯人という真実にたどりつく。利己は、千寿がまだ何か別の真実を隠していると信じ、「『オレは殺してない』って言ってくださいよ!」と肩を震わせながら訴える。しかし、千寿は利己に銃口を向け、手錠をかけて拘束すると、その場から立ち去ってしまう――。 一連の報告を受けた捜査一課長の尾瀬義郎(松角洋平)は、千寿を指名手配し、ただちに身柄を確保するよう捜査員たちに命じた。動揺する『オクラ』メンバーに、利己は公安部の特殊部隊『ハイドアンドシーク』と首都爆破テロ計画の存在、そして千寿がテロを阻止するために逃走した可能性があることを伝える。 同じころ、千寿は、入院している井伏愁(観月ありさ)の病室に立ち寄り、加勢を殺したことを告白するとともに、爆破テロを止める手段を尋ねる。愁は、加勢と自分のチップのパスワードを解読して爆弾を見つけだし電源を直接落とす必要がある、と告げる。