出版社で働く高坂健斗(伊藤健太郎)は、漫画雑誌「コミックブーン」編集者。家でも残業するほど仕事熱心で、徹底して準備を重ねることで、予定通りにいかない漫画刊行の作業をそつなくこなす。“ミスターリスク回避”と呼ばれるほど誰よりも仕事に取り組む健斗だが、それは“暇な時間”ができてしまうことが怖いから—。実は、健斗にはかつて小説家を志すも挫折した過去があり、今も「小説を書きたい」という思いを心の奥に秘めながら、本当の気持ちから逃げている。 ある日「コミックブーン」の売れっ子アイドル漫画家・深田ゆず(弓木奈於)が、編集部に断りなく漫画休載を宣言。健斗は彼女を説得するため、直接会いに向かう。 ネットの世論に追い詰められて漫画執筆のモチベーションを無くしていたゆずだったが、健斗に温かくフォローされ、少し心を開く。 ゆずの気分転換のため、健斗は彼女と一緒に散歩をすることに。毎日の散歩を通じ、健斗にすっかり心を許したゆずは、突然彼の家に押しかけてくる—。