「俺は刑事になんて向いていない…」 そう嘆き、毎日のように辞表を提出するダメダメ刑事・片山義太郎。女性恐怖症、高所恐怖症、幽霊恐怖症、人間としてのあらゆる弱点を兼ね備えた片山は「一家に一刑事」という家訓と、かつての名刑事であった父親の遺言から刑事となるが、勿論うだつのあがらない毎日を過ごしていた。 そんなある日、捜査一課の栗原課長に命じられ、女子大へと捜査に向かわされる片山。周りを見渡せば女子! 女子! 女子! 女性恐怖症の片山にとってはあまりの惨劇にフラフラする中、そこで一匹の不思議な三毛猫と出会う―――。 学部長の森崎に頼まれ、学内の風紀の乱れを調査することになった片山は、倒れそうになる体に鞭を打ち、近くのカフェテリアから女子寮の見張りを始める。すると寮内でボヤ騒ぎが発生! 急いで駆けつけ、生徒とともに消火活動を始めるが、慌てた片山は生徒と衝突し、失神してしまう…。女子寮の中で目を覚ます片山。急いで飛び出しカフェテリアに戻るが、そこは既に鍵が閉められていた。 翌日、署に向かった片山に衝撃の事実が告げられる。昨晩、片山が見張りをしていたカフェテリアで森崎学部長が殺害されたのだという。中は内側から鍵が閉められ、完全なる密室殺人。そして不思議なことに、片山がいない間に、なぜか部屋中の椅子やテーブルが全て姿を消していた。多くの謎に頭を悩ませる片山。 …その時、昨日の三毛猫が突然現れ、片山に何かを知らせようとする―――。