日本に突如現れた、7つの巨大な“穴”。三年余りの歳月を費やし様々な調査がなされたが、その正体は何もわからないまま。やがて政府は調査を打ち切り、穴への立ち入り制限も撤廃した。穴に入る人間は多く存在したが、未だに帰ってきた者はいない。そして、穴を神として、「穴の中には救済がある」と唱える者が現れた。名前は、小澤(堤真一)といった。 12月1日。リゾート施設に、8人の男女が集まっている。彼らは、小澤をリーダーとする団体の信者たち。小澤の説くルールでは、穴に入る前に、それぞれの理由を話し、記録しなければならないのだ。 その夜。5人分の人生が語られた頃、川端(中川大志)、菅谷(染谷将太)、岡本(窪田正孝)は、穴に入るかどうか、改めて思い巡らせていた。そして、六番目の真吾(平原テツ)が話を始める。 起業家の真吾は、代理販売ビジネスやアプリ開発など様々な事業に挑戦し、SNS運用コンサルで成功を手にしていた。ビジネスが軌道に乗り、仲間が増えた頃、大手外資ホテルの広報部の仕事が舞い込む。これまでにない大きな仕事に意気込み臨む真吾だったが――