小児科研修医の友川四季(菅野美穂)は、答えを見つけられなかった。この質問を投げかけたのは、カメラマンの安曇俊介(藤木直人)。 四季と俊介が出逢ったのは、長崎。俊介の弟、利也(岡田義徳)の弔いの席だった。利也と大学時代からの友人だった浅倉亜衣(伊東美咲)、折原新吾(玉木宏)とともに安曇家を訪ねた四季は、俊介と会う。見るからに軟派そうで親戚たちからも疎まれるような俊介に、四季も警戒心を強めるのだが・・・。川辺で利也を弔う灯籠が流されようとする時、俊介は突然、四季に先の質問を投げかけた。 やがて四季たち弔問客が帰り、母の良枝(八千草薫)と二人きりになった時、俊介が良枝にかけた言葉は、親戚たちが口にしていた評判とはいささかイメージの異なるものだった。 それから8ヶ月後・・・季節は春。東京の病院で、四季は研修医として医師の降谷圭輔(時任三郎)から小児病棟の担当を任される。四季の父で米店を営む鉄雄(泉谷しげる)は働き過ぎの娘を心配している。仕事に忙殺される四季は、患者の少年たちの心をつかみきれずにいた。そんな時、帰宅しようとした四季は病院の中で見覚えのある顔を見つける。俊介だった。四季が小児科の研修医と知った俊介は、頼みがあると言う。四季は、その時、注射を嫌がった少年の心をうまくとらえた俊介をみて、とりあえず話を聞くことにした。 昼間の出来事のせいもあって、少し警戒心を和らげた四季は、俊介とバーに行く。だが、店では、俊介の知り合いだという業界人風の男が話しかけてきて、その会話の内容に四季の心は再び堅くなる。俊介は、写真のファイルケースを四季に見てほしいと言って渡すのだが、四季は開こうともしないで突き返し、店を出てしまう・・・