眼科クリニックで医療事務として働く美都(波瑠)は、患者として来ていた涼太(東出昌大)に交際を申し込まれる。 涼太は穏やかで優しい人。食事の趣味も合い、なにより美都を一番に考えてくれる。 これまで付き合ってきた明るく面白いいわゆるモテ系男子とは全く違うが、居心地のよさを感じる。 美都には実家でスナックを経営している母がいるが、涼太はその母のことも大切にしてくれる。仕事もまじめ。結婚相手≒生活をともにする人としては申し分ない。条件もいい。美都だって好きだ。 でも一番好きなのは…美都の脳裏に小・中学時代の頃好きだった有島光軌(鈴木伸之)が蘇る。自分に別れを告げることなく引っ越してしまった有島。今でも彼に似た人を見つけるとつい目で追ってしまっていた。 美都はあれから有島と似た男とばかり付き合ってきた。中学の時占い師に「二番目に好きな人と結婚するのがいい」と言われたことが今もずっと心に引っかかっていた。 再び占いに行くと「二番目に好きな人と結婚したほうが幸せになれる」とまた言われてしまい…。 幸せになりたい美都は涼太との結婚を決意。多くの人たちから祝福を受ける美都と涼太。多くの女は皆どこか妥協して結婚するものだと、文字通り幸せな結婚をするが──。 ある日美都は、飲み会の帰り道に偶然運命の人だと信じていた有島に再会する…。
幸せだが物足りない結婚生活を送っていた美都(波瑠)と、妊娠中の麗華(仲里依紗)を妻にもつ有島(鈴木伸之)。 ふたりは互いに結婚していることを隠したまま、一線を越えてしまう。有島との再会を“運命”だと強く感じた美都は、うっとり浮かれて上機嫌でいた。 恋にのめりこんでいく美都は、夫・涼太(東出昌大)に小さな嘘を積み重ね、自分の携帯電話を涼太が執拗にチェックしていることにも気付かない。 そんな美都に相変わらず優しい顔を崩さない涼太だが疑心は募り、美都の母・悦子(麻生祐未)が経営するスナック店を訪れる。 そこで、美都が占い師から「二番目に好きな人と結婚したほうがいい」と言われたことがあるという話を聞き出すと、笑い飛ばしながらも顔を曇らせるのだった。 一方、有島は里帰り出産の準備をする麗華を気遣い、はたから見れば仲睦まじい夫婦の優しい夫でいた。 里帰りの朝に居合わせた隣人・横山皆美(中川翔子)からも夫婦仲を羨ましがられる麗華。しかし、最近の有島に違和感を覚えていた麗華は意味深な言葉を呟く。 麗華を送り出した有島と温泉旅行に行くことになった美都は、親友の香子(大政絢)に有島との関係を話してアリバイ作りに協力してほしいと頼み込むが…。
温泉旅行に行っていた美都(波瑠)と有島(鈴木伸之)。しかし、電話で子どもが生まれたことを知ると、有島は結婚していることを明かし、美都を残したまま帰ってしまう。 取り残された美都が、有島との再会は“運命”ではなかったことに落胆していると、母・悦子(麻生祐未)が階段から落ちて病院へ運ばれたと連絡が入る。 大慌てで母のもとへ向かう美都だったが、一足早く涼太(東出昌大)が病院にいる悦子を迎えに行っていた。そんな涼太は、体調を案じ、悦子の骨折が回復するまでマンションに一緒に住まないかと提案する。慌てる美都をよそに喜ぶ2人。しかし、母の体調が芳しくないことを知った美都は、いやいやながらも提案を受け入れる。 一方、有島は麗華(仲里依紗)と生まれたばかりの娘に付きっ切りで、美都からの着信を無視し続けていた。連絡がつかないことに苛立つ美都は、旅行土産をヤケ食いしていると、突然吐き気をもよおしトイレに駆け込んでしまう。その様子を見た涼太は美都が妊娠したのではないかと勘ぐる— 悦子と三人で暮らす日々の中で、涼太の優しさに罪悪感を感じ、涼太の同僚・小田原(山崎育三郎)を招き料理を振る舞うことを提案する美都。 これを機に有島との恋に終止符を打とうと、久々の有島からの誘いにも素っ気なく断り続けるが…。
美都(波瑠)は、友達との飲み会だと涼太(東出昌大)に嘘をつき、有島(鈴木伸之)との時間を重ねていた。次の約束を有島と電話しながら帰宅してきた妻の姿を夫が窺っていることにも気付かず…。 同じ頃、美都の電話の相手である有島の会話もマンションの隣人・皆美(中川翔子)に聞き耳を立てられていた。隣人とも気付かず有島は気にせず話しながら通り過ぎる…。 ある日、美都は有島から「麗華(仲里依紗)が里帰りから戻ってくるから会う機会が減る」と牽制され、食い下がる。「趣味を持て」となだめられ、同僚の森瑠美(黒川智花)から陶芸の面白さを聞き、教室へ通い始めることに。 それなりに陶芸を楽しんでいたある時、元生徒だという女性が教室にやってくる。その女性は——まさかの麗華だった! 生まれたばかりの赤ちゃんを連れた姿を目の当たりにした美都の心に黒い嫉妬が芽生える。 そんな美都と涼太に結婚1周年記念日と美都の誕生日が近づいていた。 涼太に陶芸教室でつくった作品をプレゼントしようとする美都、美都に特別なプレゼントを用意しようと考える涼太。 いよいよ結婚1周年記念を迎える2人だが…
美都(波瑠)は、有無を言わせぬ笑顔で手元に自分を留めようとする涼太(東出昌大)に恐怖心を抱いていた。 眠れぬ夜を過ごした美都は、医師の花山(橋本じゅん)にすべてを見透かされ、自分は嘘が下手なのだと改めて思い知る。だが、仲違いしていた香子(大政絢)が諭しても、有島(鈴木伸之)と別れる決心がつかない。けれど、美都の誕生日を祝う予定だったレストランで予定をすっぽかされてから、有島から連絡はなかった。 涼太が待つ家に帰りたくない美都は陶芸教室へ避難し、夫の歪んだ愛情を感じる反面、有島への想いをさらに募らせていく。すると、麗華(仲里依紗)が教室に置いていったままの本があることを知り、本を届けることを口実に有島家を訪れることに…。 一方、小田原(山崎育三郎)は、鬱積した涼太の話を聞くために酒を酌み交わしていた。美都は、このおかしな夫婦生活にちゃんと向き合い、話し合おうと家で涼太を待っていた。そこに泥酔した涼太が帰宅する。仕方なく「明日ちゃんと話す」と告げる美都だが、翌朝、涼太はとんでもない行動を起こす!
美都(波瑠)の不安が的中し、麗華(仲里依紗)と有島(鈴木伸之)に接触した涼太(東出昌大)は、何食わぬ顔で家に帰ってきた。 まるで有島を意識したような服や小物に身を包み、明るく笑いかける様子に呆然とする美都。不自然な夫婦関係に疑問を呈してみるが、まるで話が通じない。 美都はそんな現状から逃げるように有島を呼び出し、夫の了承があるからと別れないことを告げる。それに対し有島は麗華の勘の良さが怖いと言い別れを切り出そうとするが、美都の勢いに押され未だ出来ないでいた。 そんな中、涼太は“二人で楽しく暮らすため”と、美都に窮屈なルールを押し付け、息苦しい日々が続いていた。 涼太の逸脱した行動の連続から、とうとう口論になってしまった美都と涼太。笑みを称えながら挑発してくる涼太に息が詰まった美都は…。
家出した美都(波瑠)にすがられる有島(鈴木伸之)は、友達に戻ろうと提案するが、首を縦に振らない美都。その様子に踏ん切りがつかない有島だったが、妻・麗華(仲里依紗)の言葉が脳内にリフレインし、意を決する。 その後、涼太が待つ家に帰りたくない美都は、悦子(麻生祐未)に泊めてもらおうと、スナックを手伝い始める。しかし、美都を連れ戻そうとする涼太(東出昌大)にあっけなく見つかってしまうのだった。 どうしても一緒に帰りたい涼太に対して、どうしても帰りたくない美都。こうして、とうとう「離婚」の言葉を口にする― 一方、実家から戻った麗華は、麗華の助言で夫に「一日だけ夫婦でデートがしたい」とワガママを言ったのにドタキャンされて落ち込む皆美(中川翔子)と出くわす。会話の中で美都を詮索され強気で言い返すが、麗華も心に引っかかっていた。 そんな麗華自身も「ワガママを言うとしたら何?」と聞いてきた有島に「夫婦でデートがしたい」と提案。久々のデートで見せた麗華の表情に、良心が痛む有島は…? その頃、美都の勤め先に小田原(山崎育三郎)がやって来る。果たしてその目的は…?!
離婚を決意した美都(波瑠)は、2人の家から出るため物件を探し始める。だが、相変わらず涼太(東出昌大)は、とぼけた様子で離婚届をまともに書かない。 一方、麗華(仲里依紗)に美都との出来事を告白した有島(鈴木伸之)は、罪の意識から、愛しいわが子に手を伸ばすものの、その手が汚れているようで触れられない憂鬱な日々を過ごしていた。 そんな中、意外にも麗華から一緒に出かけようと誘われたことで、気分を良くしていた。しかし、家を出たところでいつものように待ち伏せしていた皆美(中川翔子)と鉢合わせてしまう。 皆美の計算にも気付かず、一緒に出かけることを提案してしまう有島。その社交辞令に食いついた皆美は、二つ返事で旦那と子どもを引き連れ、有島家と休日を共に過ごすことに。 楽しく過ごす有島家と対照的に、横柄で皆美を馬鹿にした態度をとる夫に苛立ってしまった有島は、麗華と子どもを連れて先に帰るとその場を立ち去る…。 そんな中、街で何気ないポスターに目が留まった美都。そのポスターの日付を見てハッとする。 有島と会った日を確認すると、自分が妊娠している可能性に気付く。このことを有島に告げるべきか迷う美都だが…。
美都(波瑠)を中傷するビラが、涼太(東出昌大)と暮らすマンションにばら撒かれた。中傷は美都の勤め先にもネットにも拡散され、誰の仕業かまったく分からない…。 住人から好奇の目に晒される美都を、裏切られても守ろうとする涼太の行動に、気持ちが溢れそうになる美都。その気持ちを振り払うように手を離すと、涼太に気付かれないよう、足早にマンションへ引き返す。 そして、アパートの保証人になってもらった小田原(山崎育三郎)に手伝ってもらい、涼太がいない間に出て行くことを決意したのだ。小田原の親切心に感謝する美都は、その過剰な優しさの理由を尋ねる…。 一方、麗華(仲里依紗)と有島(鈴木伸之)の間には重苦しい空気が漂っていた。明るく努める有島だが、麗華は冷ややかな態度を崩さない。 そんな中、麗華のもとに再び涼太が現れる。美都の現状を知った麗華は、それとなく有島にそのことを伝えると、有島は「会わない」の一点張りだったが…。 相変わらず麗華を待ち伏せて強引に引き留める皆美(中川翔子)。 ひょんなことで彼女の心の内がついに露呈する——
美都(波瑠)は、涼太(東出昌大)に妊娠していなかったことを報告するが、涼太からあっさりとした返事を返され拍子抜けしていた。 一方、麗華(仲里依紗)が子どもと実家へ戻り、狼狽する有島(鈴木伸之)は、麗華を追って電話をかけるものの、冷たく突き放され一方的に切られてしまう。 そんな茫然自失の有島の元に、涼太から電話がかかってくる。今までの行いを悔い、謝罪するが、弱っている有島に対し、真顔で冷静に詰め寄る涼太。さらに麗華との現状に、心底楽しそうに笑われる始末。 涼太は、香子(大政絢)に離婚届の証人として署名捺印を頼んでいた。離婚届に捺印する香子は、とあることに気付き、涼太の狂気に初めて触れる。 そして、ついに離婚届を役所に送るという涼太からのメッセージを受け取った美都。「最後に一度だけ」と、久しぶりに涼太と夫婦最後の晩餐を楽しむが…。