二・二六事件からまもない昭和11年5月、騒然とした空気に包まれた帝都・東京で事件が起きた!阿部定という女が情事の最中に愛人の男を絞め殺し、局部を切り取って逃走。戒厳令下で報道規制が敷かれる中、連日報じられ、その後も小説や映画などで語り継がれていく。なぜ人々は定にひきよせられるのか?そして定はその後の人生をどう生きたのか?作家・村山由佳や、定を知る人の証言から、定の素顔と昭和という時代の陰影に迫る!