驚異的な記憶力と鋭い洞察力を持つ薪剛(板垣李光人)は、科学警察研究所の法医第九研究室、通称“第九”の室長に任命され、大学時代からの親友で副室長の鈴木克洋(中島裕翔)とともに、新たな任務に就くことになる。 第九では、凶悪・重大犯罪において被害者および犯人が死亡した際、その脳を特殊なMRIスキャナーにかけ、生前の記憶を映像化する「MRI捜査」を行う。脳科学者の貝沼清孝(國村隼)が開発したこの技術により、真相を明らかにできる可能性は高まったが、一方で倫理的な問題もあるため、第九は機密組織とされていた。 ある日、薪と鈴木は、警察庁長官の指示により、第九初となる死刑囚の脳を調べることになる。被告の露口浩一(光石研)は6年前に妻と次女、義母の3人を刺殺。長女の絹子(夏子)は殺害後に海に投棄したとされ、死刑が確定していた。しかし、露口のMRI映像には目を疑うような光景と共に、思いも寄らぬ事実が映っていた―― そして同じ頃、とある交番では20代の女性が保護されて…。
薪(板垣李光人)が尊敬する脳科学者・貝沼(國村隼)が自ら命を絶った。病気を苦にしての自殺だったことから、貝沼の異変に気づけなかったことを悔やむ薪。「脳を『第九』のために役立ててほしい」という遺言のとおり、鈴木(中島裕翔)が貝沼の脳をMRIでみることを約束する。 ところが数日後、MRI捜査室へ向かった薪の耳に、突然、発砲音が響きわたる。薪が駆けつけると、そこには鈴木ら捜査員たちが倒れ、モニターには貝沼の恐ろしい秘密が映し出されていた。貝沼のMRI映像を確認し始める薪。一方、鈴木が入院しているはずの病院にかけつけた雪子(門脇麦)は…。 それから1ヶ月後、コンビニエンスストアで従業員の小島郁子(池脇千鶴)が同僚を刺殺する事件が発生。現場検証に向かった捜査一課の岡部靖文(高橋努)は、突如、第九への異動を命じられる。脳をスキャンしてのぞき見る第九の「MRI捜査」をバカにしていた岡部だったが…。