小勝負勉(坂口健太郎)は緑川瑛子(大西礼芳)に呼び出された。緑川は小勝負に、検察の保管庫で見つけた15年ほど前の死体検案書を見せる。公正取引委員会に入ったのは、このためではないかと疑う緑川。その死体検案書には『ラクター建設』や本庄聡子(寺島しのぶ)の名があり、本庄の名を見た小勝負は表情を曇らせた。 15年前、本庄は公取の四国支所にいた。本庄は仕事が出来て、審査課長の上沼慎太郎(おかやまはじめ)からの信頼も厚い。四国支所で新たに取り組むのは建設工事の談合疑惑。ゼネコン大手の一角『ラクター建設』の関与が疑われるが有力な情報は得られずにいた。 本庄は同僚の三島徹(今井悠貴)とともに、『ラクター建設』の木下健一(石井正則)から話を聞く。談合を問う本庄に、木下は否定して社員への聞き込みも迷惑だと断った。本庄は木下が目を話した隙に周囲を見回す。すると、本庄は『ラクター建設』のような大手が相手にしそうにない小さな建設会社『小勝負建設』の調査資料を発見する。 本庄と三島は『小勝負建設』へ。社長の誠(高橋努)は談合の件など知る由もない様子。そんな時、誠が参加していた工事が入札から漏れたと連絡が入った。仕事が上手くいっていない誠は落胆し、妻の朋子(遠藤久美子)も途方に暮れてしまう。それでも誠は、心配する息子の勉(市原匠悟)になんとかなると安心させた。勉も「弱くたって戦わなきゃ」と返す。この勉こそ、後のダイロクの小勝負だ。家族に「なんとかする」とは言ったが仕事が回らない誠。そんな時、木下が誠にある話を持ちかけた。それは、仕事に困っている誠への入札談合の誘いだった。