12歳になった松吉は、取引先の乾物商、山城屋に「井川屋は高級料理屋浮舟にだけ上質の伊豆の寒天を卸し、小商いの自分たちをないがしろにしている」と嫌みを言われる。松吉の弁明を聞いて、山城屋は納得してくれたが、間もなく大店の乾物商松葉屋も、同じ理由で取引停止を通達してくる。井川屋では、山城屋夫婦の協力により、浮舟が産地偽装を行なっていることをつかみ、取引停止を言い渡す。浮舟の主に代わって謝罪する板長の嘉平に、和助は「主人の間違いを諫めるのも奉公人の務めだ」と諭す。井川屋番頭善次郎に真相を聞いた松葉屋も、和助に謝罪し、取引再開を求めてくる。