敏腕広告プランナーの佐久間(亀梨和也)は、大手自動車メーカー「日星自動車」の副社長・葛城(渡部篤郎)から自身のプロジェクトをこき下ろされた上、一方的に担当を外されてしまう。プライドを引き裂かれた佐久間は、葛城の娘・樹理(見上愛)と出会い、彼女もまた葛城に恨みを抱いていることを知る。そして2人は葛城を陥れるべく、狂言誘拐を企てるのだが……。予測不能の“誘拐ゲーム”が今、幕を開ける――。
佐久間が送った脅迫メールを見たにもかかわらず、プロジェクトの会議に平然と姿を現わした葛城。その胸中が見えぬまま、両者のやりとりが始まった。そんな中、佐久間は樹理に呼び出され、横須賀に赴く。電話で葛城との接触を果たした2人は、パートナーとしてお互いの過去を打ち明ける。計画が着々と進行する中、佐久間と樹理の距離も近づいていくが……。そしていよいよ、身代金の受け渡しが行なわれる――。
警察の介入の有無を確認する為に葛城を翻弄し、優位に計画を進めていく佐久間。一方、石澤(飯田基祐)から不信感を吐露された葛城は、娘が誘拐されたことを打ち明ける。そうした中、再び身代金の受け渡しが行なわれる。予期せぬ追跡車両が現われたことで事態は混沌とする中、“誘拐ゲーム”はクライマックスを迎える。しかし、その後、事態は佐久間が予想もしていなかった展開へと進んでいく――。
葛城樹理の遺体が発見された――。しかし、テレビのニュースで流れた樹理の写真は、佐久間の知る樹理ではなく、まったくの別人だった。すべては「樹理」を名乗る人物によって仕組まれていたのか? 佐久間は彼女と再会し、思いも寄らない真実を知ることになる。世間の目すら欺く、葛城の究極のプロモーションに対し、佐久間は最後の一手を放つのだが……。すべてを懸けた“誘拐ゲーム”の勝者は果たして――。