武誠治(二宮和也)は、父・誠一(竹中直人)の会社を訪れた。誠一と一緒に飲みに行こうと思ったのだ。が、そこで誠治が目にしたのは、見知らぬ若い女性・島田彰子(玄里)と仲良さそうに歩く誠一の姿だった。誠一たちの後を追った誠治は、ふたりがアパートに入るのを見届ける。ほどなく、部屋の明かりが消えたのを見た誠治は、ショックを隠しきれない。 あくる日、大悦土木で仕事をしていた誠治は、父のことがあったせいで、妻帯者である山賀亮介(眞島秀和)に好意を抱いているらしい千葉真奈美(香里奈)につっかかり、家族の気持ちを考えろ、などと余計なことを言ってしまう。そのようすを見ていた社長の大悦貞夫(大友康平)は、仕事を終えて帰ろうとしていた誠治を呼び止める。誠治は、そんな大悦に、誠一のことを打ち明けた。大悦は、残りの人生が見えた中年が焦ってあがいているだけだと思って大目に見てやれ、と誠治に助言するが…。 その夜、誠治は、誠一と口論になり、女性のことを切り出す。しかし誠一は、お前に彼女のことをとやかく言われる筋合いはない、と答えた。怒りが収まらない誠治は、この家から出て行け、と誠一に言い放つ。 別の日、誠治は、姉の亜矢子(井川遥)とともに、入院中の寿美子(浅野温子)を見舞う。その帰り、誠治は、誠一が浮気していること、そして家を出てしまったことを亜矢子に打ち明ける。すると亜矢子は、今度の日曜日に相手の女性のところに乗り込むと言い出し…。