柔道の山下泰裕など、多くのメダル候補を抱えながら不参加となった1980年のモスクワ五輪。背景にあった政治とスポーツのせめぎあいを内部文章と当事者の証言からたどる モスクワ五輪出場予定だった選手は柔道の山下、マラソンの瀬古など178人。ボイコットを決めたJOCの主なメンバーは、その代表選手を抱える競技団体の代表たち。なぜ彼らは自ら不参加の道を選んだのか。今回、当時非公開で行われたJOC総会の速記録や、日米首脳の書簡、政府からスポーツ界への水面下の働きかけを裏付ける内部文書などを独自に入手。決断に関わった当事者の証言を交えて、政治とスポーツのせめぎあいを描く