妊娠したかもしれない恐怖と後ろめたさからクリニックを飛び出し、結局、受診することができなかった福(桜田ひより)。慌てて別のクリニックを探すも、世間は連休中でどこも休診。保護者の同意なしで受診することも難しく、福は未成年である現実を突きつけられる。そのうえ、宝(細田佳央太)は地区予選を通過して翌日行われる決勝へ勝ち進んだため、本当のことを伝えて不安をあおるわけにもいかない。 一方、地区予選に臨んだ宝は、避妊に失敗したうえ、福を1人で病院へ行かせてしまった罪悪感を拭い去ることができず、試合中も福が無事に受診できたかどうか気になっていた。しかし、それをはっきり確かめる勇気はなく、試合後のやりとりで、福が予定どおり翌日から旅行に出かけると知り、安堵する。 やがて連休が終わり、日常が戻ってくると、まるで何事もなかったように、しかし、心の中では何も起こりませんようにと祈りながら、2人はそれまでと変わらない生活を送る。だが福は、病院に行けなかったことを宝に言わずじまいだったため、頭の中は不安で埋めつくされ、心から笑うことができない。すると、そんな福の様子にいち早く気づいた人物がいて…。