旅行誌『旅窓』で記者をしている青木亜木子(友近)は、社長の田嶋寿美代(山村紅葉)から次号は伊豆特集にすると聞かされ、カメラマンの浅井亨(泉谷しげる)と共に伊豆へ取材に向かった。伊豆の清流荘という旅館に、岡本綺堂の『修禅寺物語』に出てくる姉妹と同じ名の美人姉妹がいると知り、特集を組もうと思いついたのだ。 早速、下田旅館組合の上原(乃木涼介)の送迎で清流荘を訪ねると、女将の旭桂(古川りか)と妹の楓(滝沢沙織)が2人を出迎えてくれた。桂には、弁護士でありながらホテルのオーナーも務めていて、現在は議員に立候補し選挙活動を展開している地元の名士・立花佑介(大浦龍宇一)という恋人がいるが、亜木子は滞在しているうちに、どうやら桂と立花の関係を楓や上原がよく思っていないことに気付いてしまう。 そんな中、立花に勧められ23時頃に屋外の「滝の湯」に入った亜木子は、脱衣所で「あいつを殺してください」と書かれた手紙が落ちているのを発見する。亜木子と入れ違いに滝の湯から出て行った、右手の甲にホクロのある女性が落としたものかと思い、女性を探そうとすると、滝の湯へ通じる道の途中で、血を流し絶命している桂の姿を発見してしまう。桂を殺害したのは右手の甲にホクロのある女性なのか、それとも桂に恨みを持つ第三者なのか…? 第一発見者として静岡県警の警部・三島(宍戸開)や刑事の大村(マキタスポーツ)から事情聴取されることになってしまった亜木子は、自らにかかった容疑を晴らすため、独自に事件を調べ始める。すると、楓と上原は、それぞれ過去に立花、桂と付き合っていたことが判明し…。