大正15年(1926)12月25日、大正天皇が崩御し、裕仁皇太子が即位。元号が昭和に変わる。昭和元年の7日間にはどのような出来事があったのかを振り返る。昭和2年3月には、大蔵大臣の失言がきっかけで、銀行に預金者が殺到する取り付け騒ぎとなり、中小の銀行が次々に休業に追い込まれる金融恐慌が発生。社会不安が高まっていく。一方で、日米関係が悪化していく中、子どもたちに国際友好の意識を育んでもらいたいと、青い目の人形がアメリカから贈られる。親善のしるしとして全国の小学校や幼稚園に配られた人形は、やがて戦争の時代に翻弄されていく。中国では内戦が激化し、邦人保護を名目に昭和に入って初めて軍隊が派遣される。そして、その後の満州政策について政府、外務省、軍部による東方会議が開かれる。会議では、満州へ軍事力行使も含め積極的に進出するという、その後の日本の命運を左右する決定が下される。