今回は伊藤博文が初代内閣総理大臣に就任し、近代日本の土台作りを始めた明治19年から、大日本帝国憲法が発布された明治22年までを取り上げる。欧米列強と対等な立場を目指した伊藤内閣の前に立ちはだかったのが「治外法権」だ。和歌山沖で日本人客25人が死亡した英船・ノルマントン号の沈没。この海難事故を発端に不平等条約の改正を求める世論が起きるのだが…そして明治22年「大日本帝国憲法」の発布。作成を主導した伊藤博文は憲法に何を求めたのか。現行の日本国憲法との違いは何か。憲法学者の木村草太教授の話をまじえ、近代国家を歩み始めた明治の日本を考える。