今回のテーマは「指」。食べ物を得て道具を作る。その人間らしさの始まりは「親指」の進化にある。特別な関節のおかげで2方向の自由度で動かせるようになり、石器や道具を自在に使えるようになった。また5本の指を駆使した、つまむ、触れるといった繊細なタッチはスーパーコンピューターにも困難な計算が必要で、脳の発達を促し音楽や科学などの文化を生み出したというのだ。感覚と制御が一体となった「指」の価値を妄想する。