人類ほど、甘いものが好きな動物はいない。それは自然界で異質な食性だという。糖は“毒”になる危険がある。甘いものや主食の炭水化物は、体内でブドウ糖になり、血中に多すぎると“糖化反応”が起き、血管をボロボロにしてしまうのだ。他の動物は食事からではなく、体内でブドウ糖を必要な量だけ生成し、その危険を避けている。なぜ人類は糖と出会い、糖を求めるようになったのか。禁断の果実で進化した、ヒトの運命を妄想する。