余命宣告された29才の雫(土村芳)は美しい島にやってきた。東京に帰るつもりはない。心残りなのは、家族の関係がぎくしゃくしたままだったこと。マドンナ(鈴木京香)という不思議な女性が切り盛りする「ライオンの家」というホスピスに雫は入居する。そこには個性豊かな仲間たちがいた。島で明日葉の栽培に取り組むタヒチ(竜星涼)とも出会い、雫の人生最後の日々はどんなことに…?
小川糸さん原作、人生の美しさを描く感動のドラマ、第2回。雫(土村芳)の「ライオンの家」での日々が続いていた。マドンナ(鈴木京香)や入居者たちとのふれあい。島の自然。そしてタヒチ(竜星涼)への淡い思い…。雫は、もう少し生きていられたらという思いをもつ自分に気づいていた。入居者のタケオ(綾田俊樹)はそんな雫を気遣い、「最後のデート」に誘う。雫の叔父・弘人(石丸幹二)は連絡の取れない雫を心配していた。
小川糸さん原作、命の輝きを描く感動のドラマ、第3回。「ライオンの家」に暮らす仲間たちのひとりに、「もも太郎」こと、ももちゃん(渋谷南那)という幼い女の子がいる。雫(土村芳)と同じく人生の残り時間の少ないももちゃんは、雫とふたりで天国の話をしたりして過ごしていた。タヒチ(竜星涼)から純(柳生みゆ)という女性を紹介され、落ち込む雫。ももちゃんの容体が悪化し、雫たちはももちゃんのために力を合わせる。
島での日々が過ぎ、雫(土村芳)の残り時間も少なくなってゆく。雫は、弘人(石丸幹二)に本当のことを伝えていないこと、タヒチ(竜星涼)と純(柳生みゆ)のことを思い、心が曇っていた。マドンナ(鈴木京香)は雫にそっと寄り添う。新しい入居者が「ライオンの家」にやってきた。その名は「先生」(三浦浩一)、怒鳴りまくる困った人物だ。そして彼の妻もやってきて…。雫の悩みに答えは出るか? 感動のドラマ、第4回!
小川糸さん原作、誰の人生にも祝福があることを、優しく繊細に描く感動の物語、第5回。雫(土村芳)から重い病気であることを打ち明けられた弘人(石丸幹二)は、妻の早苗(西田尚美)と、娘の梢(新井美羽)とともに島へとやってきた。雫は少しずつ体力が低下していた。弘人の再婚をきっかけにぎくしゃくした関係になっていた家族だが、初めて本当の思いを打ち明けあう。雫たちは家族の姿を取り戻せるのか? 物語は後半へ!
雫(土村芳)は徐々にベッドから動けなくなっていく。マドンナ(鈴木京香)はそんな雫にライオンの家のできごとを語って聞かせるようになる。入居者のそれぞれに、新しい未来が訪れつつあった。マスター(モロ師岡)はライオンの家を出ることを考え始め、息子の直哉(萩原利久)は大学卒業後の進路について思い悩んでいた。シマ(かとうかず子)は体調を崩し、舞(濱田マリ)との過去も明らかに。いくつもの変化が起こる、第6回。
小川糸さん原作、かけがえのない人生の輝きを描く物語、第7回。雫(土村芳)の残り時間が少なくなっていく一方、粟鳥洲(和田正人)は人生最後の恋に努力していた。雫は粟鳥洲のことを心配しながらも、がむしゃらに突き進もうとするその姿に心を動かされ、応援しようという気持ちになっていく。はたして、彼の恋はうまくいくのか? シスター(梅沢昌代)とヘルパー(伊藤修子)の過去も語られ、物語は最終章へ向かう!
小川糸さん原作。私はまもなく、この世から永遠に旅立つ。生まれてきてよかった。感動のドラマ、最終回。雫(土村芳)は命の火の最後の揺らめきとともに、大切な人たちと心の中で再会していた。マドンナ(鈴木京香)が雫に最後のおやつを作り、雫の口元にそれを運ぶ。そして、静かに、来るべき時がやってきた。雫のいない世界には、小さな奇跡が…。ライオンの家に時は流れ、人々は今を生きる。かつて雫がそうだったように。