メシを食わない女なら嫁にする、と言っていた男の元に飯をくわない女が嫁に来た。 確かに、この嫁は顔の口からはメシを食わなかったが、男が居ない間に頭のてっぺんにある大きなお口で米をがんがん消費した。 それを目撃した夫が女に離縁を突きつけると、嫁は鬼女に戻って夫を樽に入れて連れ去ろうとする。夫は何とか逃げ出し、菖蒲の葉の中に身を隠した。 追ってきた鬼女が菖蒲の葉を怖がり一命をとりとめた。それから、鬼は菖蒲に弱いとして、魔よけに菖蒲を飾るようになった。