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蛸薬師

京都の永福寺に、善光(ぜんこう)という若いお坊さんと年老いた母親が住んでいました。 ある時、母親が大変重い病気になり、それを案じた善光は母親が食べたいという「タコ」を買いに行くことにしました。しかし、仏に使える身である善光は、生き物の殺生は禁じられていましたので、困ってしまいました。 母親の命には代えられない、とやっと決心した善光は、タコを買いに魚屋に行きました。魚屋は、坊さんの姿では買いにくいだろうと、嫌がる善光を女装させてタコを持たせました。善意とはいえ、女装したお坊さんは逆に目立ってしまい、善光はお寺まで必死に走りました。 なんとかお寺までたどり着くと、近所の口やかましい和尚さんが立ち話していました。案の定、この和尚さんに生臭い臭いを感づかれ、無理やり桶のふたを開けられてしまいました。しかし、中からはタコではなくありがたいお経の巻物が出てきました。 善光自身にも一体どうした事かわかりませんでしたが、薬師如来様のしてくれた事と思い感謝しました。おかげで善光は母親にタコを食べさせることができ、病気もすっかり良くなりました。この薬師様はタコ薬師様と呼ばれ、今での多くの信心を集めています。

日本語
  • Originally Aired June 3, 1978
  • Runtime 10 minutes
  • Network MBS
  • Created August 11, 2021 by
    nfmalves11326
  • Modified August 11, 2021 by
    nfmalves11326