9月上旬のある日、神奈川県相模原市にやってきたヒロシ。 立ち寄ったスーパーで夏の名残りのように売られていた花火を買ってキャンプ場へ向かう。 濃い緑に囲まれた秘境のようなサイトを居場所に定め、おこした焚き火でトウモロコシを蒸し焼きにする。 夏の盛りに2週間の入院生活を送ったヒロシにとって、それは駆け足で過ぎ去った夏に告げるさよなら。 まるで短すぎる花火のように静かな哀愁に浸ったヒロシの一日を描く。