夕暮れせまる森でヒロシはひとつの問いをめぐってもの思いにふけっていた。 「今夜の肉をどう焼くべきか?」。 愛用のホットサンドメーカーで美味しく仕上げるのは容易い。 しかし森に転がる木の枝を見ていると、もっと無骨に焼きたい気持ちが抑えようもなく湧き上がってくるのだ。 答えを探すように森を歩き回るうち、一本の枝との出会いをきっかけにしてヒロシの夜がある運命にむけて動き出していく・・・。