雨降る晩秋の山梨にやってきたヒロシはテントで過ごす暇つぶしにと、レンジでチンするタイプのポタージュパイを買ってキャンプ場に向かう。 雨をしのげる森のなかに急いで居場所をこしらえると、さっそくポタージュパイの温めにとりかるヒロシだったがある理由で計画は頓挫してしまう。 思うほど簡単には火の通らないポタージュ、サクッと仕上げたいパイ、あの日から胸にしまったままの言葉。 焚き火とヒロシとポタージュパイが織りなす切ない三角関係の先で彼らが見つけ出した答えとは・・・。