1月の下旬、50歳の誕生日を過ごそうと茨城県大子町のキャンプ場へとやってきたヒロシ。 薪を探して久慈川の広大な河原を彷徨ううち、それなりに長かった50年の歩みを思いふと感傷的な気分にとらわれてしまう。 やがて夜を迎えひとりぼっちの夕食にと焚き火でレトルトカレーを温め始めるヒロシだったが、その質素なメニューには遠い少年の日に心に刻まれた誕生日の記憶が隠されていた・・・。