現存する仏像のほとんどが、国宝や重要文化財に指定される、 日本仏教美術史上最も有名な人物である。 運慶の作品を前にすると、躍動感に溢れ、 まるで生きているかのように、 こちらに迫ってくるような迫力に圧倒されるという。 そんな運慶の仏像に深く魅了されたのが、 鎌倉幕府初代将軍・源頼朝だった。 やがて二人は、東大寺再建というビックプロジェクトに挑んでいくことになるのだが… 仏師と武士。 住む世界が違う二人は、如何にして出会ったのか? そして意外な共通点とは? 二人の足跡を追っているうちに、行きついた“幻の寺”の正体とは? そして運慶の最高傑作とも言われる東大寺『金剛力士立像』は 如何にして造られたのか?その制作の驚きの裏側に迫る! 平安から鎌倉へと、時代が大きく変貌する中で、 仏師運慶は、どのように生き、傑作を生み出していったのか?