妻が「余命半年」の宣告を受けたのは今から4年前のこと… 夫婦漫才コンビ、宮川大助・花子。コンビ結成から43年、結婚生活46年。今ではめずらしい、夫婦でのコンビ芸人。漫才師としての確固たる地位を築き、2017年には紫綬褒章を受賞、名誉も手にしたおしどり夫婦だ。 しかし、その道のりは、決して順風満帆というわけではなかった。花子の胃がん、大助の脳出血と腰の大手術…何度も生死の境をくぐり抜けてきた2人。そして今、花子が闘っているのが「症候性多発性骨髄腫」。血液のがんだ。 全身にがんが転移し「あと1週間遅かったら死んでいた」と医師に言われるほどの状態から始まった治療。「余命宣告」を受けたほどの病状は、奇跡的な回復を見せ、花子の体からがんが消えていく…苦しい治療とリハビリに耐えるのには、理由があった。 「もう一度、なんばグランド花月のセンターマイクの前に立つこと」 かつて大助が倒れた際は、夫が戻るべき場所として、花子がひとりで守った「センターマイク」。今は初めて自分のために「再びセンターマイクの前に立ちたい」と願っている。 芸人の命でもある「話術」は、戻りつつあるものの、自分の足で立ち、漫才をやりきるだけの回復までには、まだまだ出口の見えないリハビリを続ける必要がある。花子の願いはかなうのか…夫婦でがんと闘う4年をカメラが見つめた…