エジプトのナイル川中流域にあるヌビア地方には川沿いに古代エジプトの遺跡がいくつも並んでいた。しかしダム建設によって川の水位が上昇、遺跡に水没の危機が迫った。そこで世界各国が協力、貴重な神殿を大工事によって移築した。10か所が登録されているが、ほとんどが移築された遺跡という変わった世界遺産なのだ。人類の大切な遺産を後世に残すという「世界遺産」の考え方はここから始まった記念碑的な存在である。