ごく普通の高校生・弄内翔(野村周平)は、親の離婚を機に、絵本作家の叔父・弄内洋太(戸次重幸)の空き家で一人暮らしを始める。学校生活では、翔は同じクラスのマドンナ・柴原奈々美(飯豊まりえ)に恋心を抱いていた。しかし奈々美が想っているのは、翔の親友・古矢智章(清水尋也)。翔の気持ちを知る智章は、奈々美の想いに気づかないふりをしていた。 そんな複雑な恋模様にモヤモヤしていた夜。突然、クローゼットの中から物音が聞こえる。気になって扉を開けると、1本のビデオテープと故障したビデオデッキが…。しかもビデオデッキにはVHSが入ったまま。翔は、デッキを直して再生すると、流れて来たのは天野アイ(西野七瀬)と名乗る女の子の映像。しかも突然、画面から中から飛び出してきて…!翔とビデオガール・アイの3ヶ月に及ぶ奇妙な共同生活が始まる。
弄内翔(野村周平)が一人暮らしをしているこの家で、25年前、叔父の弄内洋太(戸次重幸)は天野アイ(西野七瀬)と一緒に暮らしていた。ビデオガールとして役割を全うしたアイは、ビデオデッキと共に25年間大切に保管され眠っていたはずだが、なぜか現れてしまったようだ。そして洋太が言うには、アイの再生時間は3か月。テープを全部再生し終えたら、元のVHSの中に戻るという。最初は戸惑いしかなかったが、張り切って朝食を用意するなど一生懸命で健気なアイを見て、翔は徐々に受け入れ始める。 こうして始まった奇妙な共同生活。洋太は翔に「ビデオガールは純粋な心を持った少年の前にしか現れない」と告げる。その時、家に翔が想いを寄せる柴原奈々美(飯豊まりえ)がやってくる。アニメ研究会の奈々美と古矢智章(清水尋也)が、シナリオ制作のため家に来ることになっていたのだ。慌てた翔は、奈々美にアイを従妹と説明しごまかすが、翔の片思いを知るアイは、奈々美の恋を探り出し…。二度と現れないと思っていたビデオガール・アイはなぜ再生されたのか。翔の恋が大きく動き出す!
天野アイ(西野七瀬)が渡した古雑誌のデートマニュアルに沿って、憧れの柴原奈々美(飯豊まりえ)を映画に誘った弄内翔(野村周平)。“シナリオの勉強”という名目ではあるものの返事はOK。アイも自分のことのように喜んだ。 翔と奈々美の映画デートの日。翔は頭に叩き込んだマニュアル通りの会話をするが、緊張でぎこちない。一方“いつも翔のそばにいること”が役割のアイは、翔に内緒で2人の後を追うが、途中で見失ってしまう。そんな中、偶然、古矢智章(清水尋也)に遭遇する。智章は親が離婚したばかりの翔を心配していた。そして2人で叶えたい夢をアイに打ち明ける。 映画を見終えた翔と奈々美は、それぞれの感想を言い合ううちに、いいムードになっていく。後日実現した2度目の映画デートでは「弄内くんと話すの楽しい」とまで言われ、奈々美の古矢智章への気持ちを知りつつも、翔は喜びを隠せない。果たして、翔の想いは届くのか!?
外食しに出かけた天野アイ(西野七瀬)と弄内翔(野村周平)。新しい服が欲しいというアイは、洋服店で様々な服を試着していると、そこに中学時代の後輩・大宮リカ(大友花恋)が話しかけてくる。リカは、文化祭の時に廊下の隅で歌っていた子で、翔は記憶より可愛くなっていることに驚く。アイはそんな“懐かしい”という、人間ならではの感覚を羨ましく思う。 その頃、古矢智章(清水尋也)と付き合うことになった柴原奈々美(飯豊まりえ)は、全てにおいてアニメ制作中心の智章にヤキモキしていた。 一方、智章は、かつてヒット作も出したアニメプロデューサーの清水浩司(村上淳)に、自分たちのシナリオを見てもらう約束を取りつける。しかし、プロの厳しい意見を前に、智章は言葉を失う。締め切りまで時間がないため、アニメコンクールに向けて作業を進めないといけないが、動揺している智章は、奈々美や翔らと大喧嘩をしてしまう…。
人気トラックメーカーで女癖の悪い小関カオル(富田健太郎)が翔たちのアニメ音楽を作曲する条件の“天野アイ(西野七瀬)とのデート”が始まった。アイのことが心配でたまらない弄内翔(野村周平)は2人のデートを尾行していると、後輩の大宮リカ(大友花恋)の姿が。自分の身代わりになったアイに後ろめたさを感じ、同じく後を追っていたのだ。翔とリカはカップルを装い2人で尾行を始めるが、リカは好意を寄せる翔とデートしているみたいで、少し楽しみだす。 そんな中、尾行していた翔とリカは、アイたちに見つかってしまう。翔がリカと一緒にいることで不機嫌になるアイ。翔は、尾行を続けるため、ダブルデートをしようと提案する。カオルからはくれぐれも邪魔をしないようにと念押しされるが、翔はどんどんカオルに気を許していくアイに気が気じゃない。そして、翔が少し目を離したすきに、アイとカオルの姿が見えなくなり…。
天野アイ(西野七瀬)が突然、失踪した。弄内翔(野村周平)は必死に行方を探すが、1週間経ってもアイは帰ってこず、翔は体調を崩してしまう。 アイがビデオガールであることを打ち明けられない翔は、見舞いにやってきた柴原奈々美(飯豊まりえ)、古矢智章(清水尋也)、大宮リカ(大友花恋)にも、「アイは叔父のもとへ帰った」と嘘をつく。 翔に好意を寄せるリカは、体調の悪い翔の身の回りの世話をしたり、料理を作ったりすることで、少しずつ距離を縮めていく。 一方、アニメコンテストのサイトに、エントリーした翔たちのアニメがアップされ、閲覧者から賞賛の声が集まり始める。プロデューサーの清水浩司(村上淳)は、その動向を見守りながらある策略をめぐらせていた――。
天野アイ(西野七瀬)が失踪し、アイへの好意に気づいた弄内翔(野村周平)の元に、大宮リカ(大友花恋)から動画が届く。その動画には、翔がデザインしたアニメと実写のアイがミックスされたもので、すでに“謎のアイドル”としてバズり始めていた。古矢智章(清水尋也)が売った翔たちのアニメの素材を使い、プロデューサーの清水浩司(村上淳)が仕掛けたのだ。清水の元にアイがいると分かった翔は、「アイを取り戻したい」一心で、そのまま清水のスタジオへと走り出す。 翔は清水に「アイを返してくれ」と訴えるが、ひるむ様子はない。しかもスタジオにいたアイは、翔のことを全く覚えていなかった。ショックを受ける翔に、清水は衝撃の言葉を放つ。「アイは俺のビデオガールになったんだ――」。果たして翔は、アイを取り戻せるのか!? そんな中、翔と好意を寄せるリカ、関係が思うように進まない恋人同士の奈々美と智章、それぞれにも転機が訪れ始める……。
古矢智章(清水尋也)は、アニメプロデューサーの清水浩司(村上淳)のもとでアシスタントとしてアニメ制作の勉強を始めるが、スタジオで会った天野アイ(西野七瀬)は、智章のことを一切覚えていない。そんな中、弄内翔(野村周平)は、アイを取り返すために、再びスタジオを訪れる。 清水が公開したアイの動画は、瞬く間に話題となり、アイは“ネットを騒がすブレイク必至の謎のアイドル”としてテレビや雑誌などで特集される。何も知らなかった柴原奈々美(飯豊まりえ)は智章を攻め、智章もアイが記憶喪失になっていることを翔に問い詰めだし、3人の関係に深い亀裂が入る。 アイの記憶を取り戻したい翔は、奈々美のアドバイスを受け、アイの記憶が戻ることを信じ、想いを込めたイラストを描いてアイに渡そうとする。 一方、清水のビデオガールと思い込んでいるアイは、清水のために掃除していると、見知らぬ少女と自分が仲良く写っている古ぼけた写真を発見する。撮影された日付は25年前で……。
街で弄内翔(野村周平)を見かけ、完全に記憶が戻った天野アイ(西野七瀬)。しかし、翔は柴原奈々美(飯豊まりえ)と楽しそうにカフェで過ごしていたため、アイはとっさに記憶が戻っていないフリをして逃げてしまう。翔の隣という居場所を失ったアイは、清水浩司(村上淳)のもとで再生期間を全うすることを決意する。 アイのアイドル化が着々と進み、デビュー曲のお披露目会見まであと2週間に迫った頃。アイがビデオガールだと信じた奈々美は、翔の力になろうと清水のアシスタントになった古矢智章(清水尋也)に協力を請うが、奈々美と智章の会話は、全くかみ合わない。 そんな中、清水のスタジオを意外な人物が訪れる。弄内洋太(戸次重幸)だ。アイで金儲けしようとする清水に、あと1カ月で消えるアイを自由にして欲しいと懇願するが、実は25年前にも2人は会ったことがあるらしく…。 アイと翔の気持ちが交差する第10話、2人は再び一緒に過ごすことはできるのか!?
弄内洋太(戸次重幸)は、突然、高熱にうなされるビデオガール・天野アイ(西野七瀬)を車で連れ去る。突然の出来事に驚いた弄内翔(野村周平)は、必死に追いかけるが見失ってしまう。その後、洋太から「アイを熱で停止させないためだ。詳しくは改めて」と連絡を受ける翔。しかし、またしてもアイを失い、言葉を失う……。 しばらく気を失っていたアイが目を覚ますと、そこにはアイにそっくりな人間が立っていて、「私の名前は、天野あい」と言う…。人間のあいは、25年前、奇跡が起きたことにより人間になれたと説明する。その話を聞いてアイは、自分も人間になれるのではと期待を抱くが……。 アイに残された再生時間はあと5日。翔を想えば想うほど熱はあがる上、人間になれる保証はないない――。自分が置かれた状況を悟ったアイは、ある決意をする……。
天野アイ(西野七瀬)の再生時間は残りあと2日。アイに成長した姿を見せようと、弄内翔(野村周平)は、アイのためにあるサプライズ計画をしていた。一方、古矢智章(清水尋也)は、柴原奈々美(飯豊まりえ)を公園に呼び出す。これまでのことを謝り、距離を縮めようとする智章に対し、嫌悪感をあらわにする奈々美。2人は感情をぶつけ合うことで少しずつ関係を変化させていく……。 アイと翔は、残り少ない時間を惜しむように、翔の幼少時代の話などを夜通し語りあう。そして迎えた最後の日。アイは、翔との念願の初デートのため、翔が買ってくれた服を着る。テンションがあがるアイを連れ、翔はとっておきの場所へ案内する。さらに、智章と奈々美に協力してもらい、あるサプライズ計画を進めていた――。 ビデオガール・天野アイと過ごした3か月。翔は成長した姿をアイに見せて、想いを伝えることはできるのか?奇跡のような最後の1日が始まる。
数日後にテープの中に戻る運命のビデオガール・アイが、ルールに反し愛してしまった翔との別れを自分なりに受け入れるきっかけとなったエピソード。