「心の問題」を解決に導くには相手を客観的に「観察」するのではなく主体的に関わり心に起きている現象をともに「経験」する必要があるという河合隼雄の臨床心理学に迫る。 「心の問題」を解決に導くには、相手を客観的に「観察」するのではなくその問題に主体的に関わりその人の心に起きている現象をともに「経験」する必要があるという河合隼雄。それは、「なぜ」という問いを共に辿り、その人を揺り動かしている情動がおさめ心のバランスを取り戻していく過程を共に歩んでいく長い道のりだという。第1回は、「ユング心理学入門」の前半を読み解き、心の問題とどう寄りそえばいいのかを考える。