偶像を信仰するのではなく、釈迦が説いた「法」や「経典」の方をこそ重視せよと説く法華経。成仏とは、決して特別なことではなく「真の自己に目覚めること」だという。 法華経成立当時は釈迦が神格化され、釈迦の骨をおさめた塔「ストゥーパ」を拝む信仰が隆盛を極めていた。しかし法華経では釈迦はあくまで覚(さと)りを得たひとりの人間なのだから、偶像を信仰するのではなく釈迦が説いた「法」や「経典」の方をこそ重視せよと説く。そして成仏とは決して特別なことではなく「真の自己に目覚めること」だと説く。さまざまなたとえをもって語られる「真の自己に目覚めること」の大事さを解き明かす