昭和八年を舞台に特高の刑事が宮中に入り込んだ新興宗教「月辰会」の陰謀を追うミステリー「神々の乱心」。彼らの陰謀とは「三種の神器」のねつ造だった。国家の深層に迫る 昭和八年を舞台に特高の刑事が宮中に入り込んだ新興宗教「月辰会」の陰謀を追うミステリー「神々の乱心」。彼らの陰謀とは「三種の神器」のねつ造。日本国の頂点に君臨することを証明する物的証拠をねつ造し、陸軍や宮中の一部の人々に本物と信じ込ませることで、天皇家の正当性を根底から覆そうとする。清張は、取材に基づいた多くの事実をつきあわせながら、日本という国家の深層に潜むものを見極めようとする。その洞察に迫る。