「プライド」には「高慢」というマイナスの意味と「誇り」というプラスの意味が二重に込められている。果たして、エリザベスとダーシーは「偏見」を乗り越えられるのか? 「プライド」には「高慢」というマイナスの意味と「誇り」というプラスの意味が二重に込められている。「プライド」はあるときは「偏見」を生み出し恋愛をはばんでしまうが、「誇り」というプラスの方向に働くとき、人をひきつける魅力やさまざまな障害をはねのける武器ともなる。オースティンは、登場人物の行動を通してこの両義性を描き出そうとしたのであり、そこにこそ人間が「虚栄心」や「偏見」を乗り越えるヒントもあるのだ