自我意識を捨て、あらゆるこだわりをなくして、真理の世界に溶け込んでいく境地「身心脱落」。何ものにも惑わされない悠々とした生き方を道元「正法眼蔵」から学ぶ。 自我意識を捨て、あらゆるこだわりをなくして、真理の世界に溶け込んでいく境地「身心脱落」。それは、病や苦悩、死すらもありのままに受け容(い)れる境地だと道元はいう。「身心脱落」すれば、何ものにも惑わされない悠々とした生き方が自ずと見えてくる。第一回は、道元の生涯をたどりつつ、「現成公案」の巻を中心に「正法眼蔵」を読み解き、「身心脱落」して世界をありのままに受け容れる生き方を学ぶ。