戦前戦中の価値観の一切を否定し、そこから解放されるべきことを説く「堕落論」。坂口安吾が堕落という言葉で提示した、自力で道を切り開いていく生き方を学んでいく。 戦前戦中の価値観の一切を否定し、そこから解放されるべきことを説く「堕落論」。坂口安吾はマイナスのイメージで使われてきた「堕落」という言葉をプラスに転化し、なりふりかまわず生き抜こうとする生のエネルギーを人間の本来の在り方として肯定する。安吾は古い価値観から解放される処方箋を提示したのだ。第一回は、「堕落」という言葉に込められた、既存の価値観にしばられず自力で道を切り開いていく生き方を学んでいく。