入れる器に従って変化し一滴にもなり大海ともなる「水」。そのイメージによって自らの心身を鍛えていく秘けつを説く「水の巻」。「五輪書」から「自己鍛練の方法」を学ぶ。 入れる器に従って変化し、一滴にもなり大海ともなる「水」。そのイメージによって剣術の基礎を説く「水の巻」。隙のない自然体で、どんな状況下でも、緊張することなく心を静かにゆるがせ一瞬も滞らせず、状況全体と細部を「観・見」二つの目で偏りなくみる。まさに「水」にならって、身体と心を日常から鍛え上げていく方法を武蔵は克明に記述している。第二回は「自己鍛練の方法」「専門の道を極める方法」を学んでいく。