「菜根譚」では「逆境」を前向きにとらえ、それをばねにしてさらに高みを目指す生き方が数多く示されている。人生、誰もが陥る「逆境」にどう立ち向っていくかを読み解く。 「菜根譚」では、マイナスにとらえがちな「逆境」を前向きにとらえ、それをばねにしてさらに高みを目指す生き方が数多く示されている。そこには、政争に巻き込まれ隠とんせざるを得なかったと推測される著者、洪自誠自身の境遇が色濃く反映している。辛酸をなめつくしたからこそ、「逆境」を生かしきる珠玉の言葉を生むことができたのだ。第一回は、人生、誰もが陥る「逆境」にどう立ち向っていくかを「菜根譚」から読み解く。