Kは自分の信念を信じていた。しかしこうした態度は強さによるものではなく、他人と距離を置くことで孤独を忘れようとしているだけだった。第3回ではKの心の内に迫る。 先生の親友だったKは、実家から勘当され、働きながら学校に通っていた。Kは先生とは性格が違い、他人に関心を示さないタイプだった。そして自分の信念を何より信じていた。こうしたKの態度は,実は強さによるものではなく、他人と距離を置くことで、孤独から目をそらしているだけだった。しかしお嬢さんを先生に奪われた時、Kは初めて自らの孤独に気づき、自殺する。第3回では、自我という城が崩れた時の敗北感について探る。