母の身分が低かったことから、皇族ではなく臣下の地位にされてしまった光源氏。実は光源氏には、不遇感からくるコンプレックスがあった。番組では光源氏の心の奥底に迫る。 聡明で美しい光源氏は、天皇になるはずの能力と血筋を持った男だったが、母の身分が低かったことから源氏という臣下の地位にされてしまう。そのため、不遇感から強い上昇志向を持つようになり、それが天皇の后(きさき)など身分の高い女性との禁断の恋に結びついていく。第1回では、光源氏のコンプレックスにスポットをあてる。さらに、単なる恋物語ではなく、政治小説としての側面も解説、源氏物語の全体像を明らかにする。