コロナ禍、施設や病院では感染拡大を防ぐため、面会を制限、家族同士の直接の触れあいが絶たれたまま時間を重ねることとなった。大きな影響を受けたのが認知症の家族だ。これまで、周囲の人々は、認知症の進行を少しずつ受け入れながら時を重ね、それぞれの家族の形を築いてきた。その時間が失われたとき、家族は何を思い、どのように最後の時を刻もうとするのか。大阪で暮らす認知症の妻とそのもとに通い続ける夫の3年間の記録。