去年3月、世界がまだ新型肺炎SARSの存在に気がついていなかった時、一人の医師が未知のウィルスと格闘していた。ベトナムのWHO事務所の職員、カルロ・ウルバニだ。ウルバニは院内感染の広がるハノイ市内の民間病院に留まり、ウィルスの脅威を世界に発信し続けた。世界はウルバニからの情報で、対策に動き出すが、ウルバニ自身は感染し亡くなっていった。ウルバニがSARSと闘った27日間を証言とメールで辿る。