人類史上最大の戦艦でありながら日本海軍のトップシークレットとして、その存在やデータを徹底的に隠蔽されてきた戦艦「武蔵」。太平洋戦争の真っ只中に米軍機の猛攻を受け壮絶な最後をとげたとされている。去年3月、フィリピン沖の海底1000mの深海で発見され、アメリカのプロジェクトチームによって初めて映像が記録、公開された。こうした記録映像やNHKが独自に入手した新資料の詳細な分析から、いま、歴史の定説を覆す武蔵の実像が次々と浮かび上がってきている。日本の最高技術を結集し“不沈艦”とまで言われた武蔵だが、実は決定的な脆さを抱えた構造の艦であったことなど、知られざる実態が明らかになりつつある。番組では、NHKが開発してきた映像解析技術と新資料から「武蔵の実像とその最後」を完全再現。わずかとなった元乗組員の生存者や、世界の軍事専門家たちと共に、歴史の闇に埋もれてきた戦艦武蔵の真実に迫る。