平成31年4月30日夜の食事、それは平成最後の晩餐。みなさんは、誰とどんな食事を味わいますか―。 平成元年4月に放送を開始した「NHKスペシャル」。平成のラストを飾る第3056回は、“食卓”から日本の未来を見つめます。先の大戦から「東洋の奇跡」と呼ばれた戦後の44年間を経て始まった「平成」という時代。それは右肩上がりの成長神話に裏打ちされた「昭和」とは異なり、低迷と混乱の30年でした。少子高齢化が進行し単身世代も増加、都市集中と地方衰退も加速。“家族のカタチ”が大きく変わりました。こうした30年の日本人の暮らしの変化を如実に映し出してきたのが、わたしたちの「食卓」です。一人で食べる「孤食」が広がり、献立の中身も大きく様変わりしています。栄養不足など食事の劣化が指摘される一方で、つつましくても豊かな食生活を嗜好する動きや、家族の枠を越えた新たな繋がりで「食卓」を支えていこうという試みも始まっている。 番組では日本の“食卓”をめぐる現場ルポと最新研究を軸に、NHKスペシャルやクローズアップ現代が記録してきた平成日本の姿を織り交ぜながら、この30年間を生放送で振り返ります。そして“生活者の視点”から私たちの未来を考えていきます。