日本からの移民が多くいた“南洋の楽園”サイパン。アメリカ軍が太平洋戦争で初めて日本の民間人と対峙した戦場となった。発掘した音源から浮かび上がるのは、命を投げ捨てて突撃する日本兵と憎悪をかきたてるアメリカ兵の姿。軍民混在の中で住民を保護する方針が崩れていく様子だ。この戦いでアメリカ兵の日本人に対する見方は一変することになる。録音記録に元兵士の新たな証言を加え、80年前の戦場を立体的に浮かび上がらせる