三重県・熊野灘に面した二木島町は、住民200人の7割が65歳以上と超高齢社会を先取りする町。お年寄りたちが頼りにするのが地区唯一の診療所の“せんせい”こと平谷一人医師、75歳。診療所の2階に妻と暮らして25年になる。にぎやかな診察室や、最期の時を支える往診など、いのちと向き合う日々を4年間に渡り記録。先生と町の人々との関係は、人がおだやかに“生”を全うするとはどういうことか、静かに語りかけてくる。